たのしみごと

日々のちょっとした出来事を書いてみました

Part 3 醸造の町 摂田屋散策

 長岡市の中心部から、ほど近いところに、味噌・醤油・酒蔵が集中して立地する

 摂田屋。かつて江戸幕府の御領地として味噌や醤油造りが発達し、奇跡的に戦災を

 免れたこのエリアは、明治期から残る趣ある建築物も多数あり、発酵・醸造文化の

 歴史を肌で感じられる場所です。

 

 サフラン酒製造本舗の次に向かったのは、醤油醸造元の「越のむらさき」

 「越のむらさき」は、江戸時代から、醤油を作り続ける老舗の醸造元です。

 

  店の脇にそびえるレンガ造りの煙突が、目印になっています。

 

 この煙突が建築された明確な年代は不明のようですが、昭和3年(1928年)に工場

 を新築した時には、既に、このレンガの煙突はあったようです。

 当時は、石炭を燃やし醤油づくりをしていたとのことで、煙突からは黒い煙が出て

 いたとのこと。燃料が、石炭から重油になると共に、使われなくなりましたが、

 貴重な建築物として、当時の2/3ほどの高さを残しているとのことです。

 新潟中越地震の際に、真ん中で大きくねじれ、れんがも多数割れて倒壊寸前でした

 が、現在は修復され、補強工事も施されているとのことです。

 

 

 店の前には、お地蔵さまが座しています。

 このお地蔵様は、江戸時代より三国街道との岐路にありました。台座の石には、

 「右は江戸 左は山道」と彫られており、「道しるべ地蔵」と呼ばれています。

 ここに置かれてから、既に200年以上の時が経っており、江戸へ旅する人は、ここ

 で道中の無事を祈って、旅立って行ったという事です。

 

 お店の中は、土間づくり。お醤油のほのかな香りがします。

 

 この日は、工場の中は観ることはできませんでしたが、昔ながらのお店でした。

 

 私の家では、このお醤油が、とても好きで、普通に、お店で売っている醤油より、

 値段は高いのですが、時々、使っています。

 お歳暮やお中元の品としても、購入しています。ちなみに、今年のお中元も、下の 

 5本セットを購入し、お使い物としました。お中元周りをする夫には、重いと不評

 ですが・・・。だって、おいしいんだもの・・・。

 

                        (越のむらさきHPより)

 

 越のむらさきを後にして、散策を続けます。

 

 すぐそばに、竹駒神社があります。

 狐の像があることから、稲荷神社ですね・・・。

 右側の狐の像は、子供が親を見上げていて、「あなたは私を守ってください」

 「将来私があなたを守りますから」というメッセージだとも言われております。

 宮城県岩沼市の竹駒稲荷(神社)から、明治22年、この地に勧請されたとのこと

 でした。

 

 竹駒神社の前を過ぎて、道なりに進みます。

 左右に黒塗りの板の壁が見えます。

 

 日本酒の蔵元「吉乃川」です。

 創業は、天文17年 1548年。 越後の戦国武将 上杉謙信春日山城に入場した年

 です。以来470年余、新潟県長岡市摂田屋の地で酒を醸し続けています。

 

 お酒のタンクが、左右に見えます。

 

 工場の中の道を歩きます。

 金属の建物や機械、タンクなどが続きますが、特別感があって、これはこれで、

 楽しいです。

 

 「瓢亭」が見えました。前に訪れた時は、試飲やお酒を購入できるお店でしたが、

 今は、国登録有形文化財「常倉(じょうぐら)」を改装して吉乃川 酒ミュージ

 アム「醸蔵」ができたので、役目を終えたようです。

 

 吉乃川の仕込水は、敷地内の地下深くから湧き出る、信濃川の伏流水を使ってい

 ます。「天下甘露泉」と呼ばれるその水は、ミネラルをバランスよく含む軟水で、

 飲み飽きしない、さらりとした酒質の吉乃川を醸し出しています。

 

 毎日飲める「価格」と「品質」のバランスが取れたお酒。それこそが「吉乃川」が

 目指す「いつものうまい酒」ということのようです。

 

 一回くらいは、皆様も飲んでみてください。

 飲みやすいお酒だと思います。「極上吉乃川」がおいしいと、私は思います。

極上吉乃川 純米吟醸 720ml

                              (吉乃川HPより)

 

 表に廻ると、吉乃川酒ミュージアム「醸蔵」があります(写真左手)。

 今回は、中に入りませんでしたが、吉乃川の歴史や、日本酒の製造方法について

 解説する展示スペースがあったり、古い酒造りの道具や歴代の酒瓶など、貴重な

 史料も展示されているようです。もちろんお酒も買えます。

 

 今回、摂田屋地区を回りましたが、ほんの一部です。まだまだ、見所が沢山ある

 ので、別の機会に、また訪れてみようと思います。

 

 長い間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 

 おまけ:

  摂田屋6番街 発酵ミュージアム米蔵で、「機那サフラン酒」を買ってきまし

  た。 

 飲んでみた感想は、養命酒のような、薬用酒の感じで、体に良さそうな味でした。