冬に花が見たくなった時に、よく訪れる新潟県立植物園。
今年は、河津さくらが咲いていた時にも訪れましたが、今回は、娘から「食虫植物
展」やっているよと聞いて、 「夏なのに、熱帯植物ドーム(!?)」かと、ちょっ
と、気にはなりましたが、娘が付き合ってくれるとのことで、訪れてみました。
(8.29撮影)
確かに、「食虫植物展」が開催されていました。
曇ってはいますが、蒸し暑い天気です。
足早に、植物園に向かいます。
園の前の池には、スイレンが一面に、広がっていました。
この時期に、訪れたことがなかったので、この景観には、ちょっと、びっくり・・・。
しばし眺めていましたが、暑いので、館内に入りました。
入園料は、JAF会員カードを提示して、一人480円でした。
中は、外より涼しいです。
展示場へ向かいます。
途中に、「ハエトリソウ」のオブジェがありました。
閉まらないとは解っていても、怖がりの私は、通りませんでしたが・・・。
「熱帯植物ドーム」に到着。
ここには、「ウツボカズラ」のオブジェがありました。
中に入るとすぐに、これは何でしょう?食虫植物だと思いますが、名前は解りま
せんでした。
写真は撮りませんでしたが、後ろに穴が開いていて、そこから潜り込んで、顔を
出せるんですよー・・・。子供サイズでしたが、私はチャレンジしてみました。
娘は、あきれ顔でしたがね・・・。
熱帯植物ドームで、食虫植物を探索しましょう。
食虫植物の捕虫の仕方には、4通りあるようです。
①はさみこみ式 ②落とし穴式 ③粘りつけ式 ④吸い込み式
まず見つけたのは「ハエトリソウ」。はさみこみ式ですね。
虫を捕らえる葉(捕虫葉)は、二枚貝を開いたような形で、葉の内側に、3本ずつ
計6本の小さな毛(感覚毛)が生えています。これに2回虫が触ると、葉が素早く
閉じて、虫を捕らえる仕組みになっているとのことでした。
「ウツボカズラ」。落とし穴式ですね。
色々なウツボカズラがありました。
ハエトリソウも5~7月頃に、花を咲かせるらしいですが、ウツボカズラも花を咲か
せて、その匂いで、虫を誘い出すということ、御存じでしたか?・・・。
私は、初めて、ウツボカズラの花を見ましたよー・・・。
知らないことが沢山ありますねー・・・。勉強になります。
きれいな花が、咲いていました。これは、ランの仲間かな?・・・と、思っていたら
「サラセニア」という、れっきとした食虫植物でした。
これも、落とし穴式ですね。
花が、虫を匂いで惹き付け、隣のポットのような方に誘って、捕らえるタイプで
した。
ウツボカズラやサラセニアなどの、落とし穴式の食虫植物は、筒の内側がすべり
やすく、しかも毛が下向きに逆立って生えていて、一度筒に入った獲物は出られ
ないような仕組みになっています。筒の底部からは消化酵素を含む液が分泌されて
いて、栄養分が消化吸収されるとのことでした。
粘りつけ式の「モウセンゴケ」もありました。
ちょっと華奢なので、とりもちの様な粘液は、見れませんでした。
粘りつけ式の食虫植物は、葉に沢山の粘液を出す線毛があり、この腺毛は、感覚を
持っていて、虫が逃げようともがくと、触れた刺激によって、腺毛が動き出し、
虫の体を押さえ込むように巻きついて、さらに腺毛の先から消化液を出して溶かし、
栄養を吸収するとのことでした。
吸い込み式の食虫植物を、見つけられませんでしたが、水中に生える「タヌキモ」
などが、吸い込み式とのこと。茎に、ごく小さな袋がついていて、その入り口に
内側に開く扉がついていて、そこにふれた虫を、スポイトのように水圧を利用して
吸い込んでしまうとのことでした。
植物も、生き残るために、色々、工夫しているのですねー・・・。
中央の展示場の方でも、珍しい食虫植物が展示されているので、行ってみました。
言われてみれば納得の形状ですよね。
シビンウツボは、ボルネオ島に生育する固有種で、蓋に長い毛が生えていて、そこ
から甘い分泌液を出すとのこと。それを「ツパイ」が舐めに来て、捕虫袋に、糞を
し、それをシビンウツボは、栄養としているとのこと。そのためか、研究によると
食虫植物なのに、ほとんど食虫をしていないとのことでした。
(ウツボカズラ属:トランカータ×ペルタータの交配種)
フィリピンミンダナオ島の固有種の巨大なウツボカズラ。2022年のウツボカズラの
ギネス記録に認定されたとのこと。(認定されたのは、55.5㎝の袋を持ったもの)
同じく、大きいサイズのウツボカズラです。
(ウツボカズラ属:ラジャ×バービッジアエの交配種)
ボルネオ島キナバル山とタンブユコン山の固有種。
(ウツボカズラ属:グランディフェラ×バービッジアエの交配種)
ボルネオ島ホース山脈に生育する固有種。
色々な食虫植物を見れて、楽しかったし、勉強になりました。
まじまじと食虫植物を見る機会はないので、来て良かったです。
最後に見つけた、可愛らしい食虫植物です。
オーストラリア南西部に分布する1属1種の食虫植物です。
可愛いですよねー・・・。
食虫植物展めぐりは終了です。
次回は、熱帯植物ドームの植物をご紹介しましょう。
次回に続く。