長谷川邸内の見学が終わったので、長谷川家収蔵品展示室と、裏庭の散策をする
ことにします。
邸内からは、脇の戸口から出てきました。
正面に見えるのが、長谷川家収蔵品展示室です。
中に入ると、広いフロアーがあります。
長谷川邸は、結構、映画などの撮影に使われているらしく、それらに関する展示が
ありました。
大林宣彦監督の「この空の花」、東映映画「蔵」、映画「峠 最後のサムライ」
など、撮影に使われたようです。
展示室の中は、さほど広くはありません。
もともと長谷川家は、武家の出、ということもあって、初代「善助」の羽織袴が
展示されていました。
長谷川家は、江戸時代初期から、代々庄屋を務めた、この地を代表する地主であっ
たため、旅する文人墨客の逗留先となり、江戸時代から明治時代を代表する、文人
や画家の作品が残されています。
展示物は、第11代当主、長谷川赳夫(1886~1980)の物が多いように、思われま
した。
長谷川赳夫は、内閣書記官・内閣統計局長・貴族院議員などを務めた方で、長生き
をした方であったため、品物が多く残っていたのでしょうね。
(大礼服姿)
(長岡市立科学博物館ページより借用)
(萬歳幡:ばんざいばん)
萬歳幡は、天皇の即位式に掲げられるもので、赳夫が、昭和天皇即位式の際に、
賜った品の一つとのことです。
食器などは、今でも使えそうな、素敵なものが展示されていました。
当時は、最先端であったと思われる品物も・・・。
ウイスキー入れでしょうか?私も欲しいなー・・・。
明治の末頃に、裏庭でテニスをしていたようです。
展示物は、多くはありませんでしたが、地位のある家柄として、華やかな生活を
送っていたことが、垣間見える展示物でした。
庭の散策をしましょう。
裏庭には、沢山の蔵(?)があります。
雪対策のためか、周りを囲ってありました。
今も使っているのでしょうか?。リアカーが立てかけてありました。
古いですが、手入れが行き届いている感じがします。
中越地震の際には、壁などが剥がれ落ちたらしいので、修繕したのでしょうね・・・。
庭の見学をしていたら、木戸から、変わった格好をした方が、出てきました。
座って、草取りを始めていました。
変わった被り物なので、お話を聞くと、「魚釣りをする人たちが、よく使っている
もので、傘の頭の部分が、開いているのは、頭が蒸れないようにするためですよ。」
と教えてくださいました。考えられていますね。手を放して作業できるので、便利
ですねー・・・。他の場所にも、同様なスタイルの方が、数人いらっしゃいました。
この方たちのおかげで、庭やお屋敷も、美しく保たれているのでしょうね・・・。
戻りましょう。
表玄関の前を過ぎると、脇に、主庭園に入る門がありました。
残念ながら、立ち入り禁止でしたので、門から中を、少し撮影しました。
苔と木々の緑が美しいです。
昭和19年頃の長谷川家の農地所有高は、東京ドーム38個分の広さを誇っていたよう
ですが、現在の長谷川邸は、他の豪農の館と比べて、さほど大きいというわけでは
ありませんでした。しかし、中も外も手入れが行き届いた、古いながらもきれいな
お屋敷という感じがしました。
ほっとするような、穏やかな時間を過ごすことが出来ました。
とても、素敵なところなので、訪れてみる価値はありますよ・・・。
長い間お付き合いいただきまして、ありがとうございます。
長谷川邸の見学は、終了します。