長岡市の摂田屋(せったや)地区は、昔から醸造文化が栄えた土地で、現在も「味
噌」「醤油」「日本酒」の醸造が行われています。街を歩けば、あちこちから材料
を煮る匂いや、酒や味噌などの発酵香が漂ってきます。
2016年3月に、訪れたことがある場所ですが、思い出して、出かけてみることにしま
した。
土曜日だったので、ちょっと混んでいるかもと思いましたが、案の定、予定してい
た駐車場は、満車だったので、少し離れた駐車場に停め、散策開始です。
まず向かったのは、「旧機那サフラン酒製造本舗」。
道を歩いていると、旧機那サフラン酒製造本舗の裏手が見えてきます。
サフラン酒を入れていたものか?裏庭には、甕が散乱していました。
裏手から見る建物は、震災のためか、瓦屋根が傷んでいるようです。
建物は、老朽化が進んでいるようで、ちょっと心配・・・。
裏手入り口から、入っていくと、前に来た時とは違って、トイレや新しい店もでき
ていました。
サフラン酒の創業者・吉沢仁太郎が所有し、2,300俵もの米俵が貯蔵されていたと
いう「米蔵」。
2016年に訪れた時は、米蔵は、ボロボロで崩れそうでしたが・・・。
きれいに様変わりしていました。
機那サフラン酒本舗の土地・建物を、2017(平成29)年に長岡市が取得し、保存
整備計画をスタートし、第1弾として、米蔵を改装した「摂田屋6番街 発酵ミュー
ジアム・米蔵」が、2020(令和2)年10月にオープン。今後、残りの9つの建物や
庭園も順次整備していくようです。
後で中に入ってお買い物でもしましょうかね・・・。
改修されていない建物は、結構危なそうです。
ところで、「摂田屋(せったや)」って、面白い地名ですよね?・・・。
なんでも、摂田屋は、旧三国街道沿いに位置する場所にあり、三国街道は、
高崎で中山道につながるため、江戸時代には、長岡藩をはじめ、北陸の諸藩
が参勤交代で、使用した場所だったとのこと。町の名の由来は、旅人をもて
なす「接待屋(せったいや)」が転じて「摂田屋(せったや)」となった、と
いう説が有力とのことです。
正面に行ってみましょう。
左が機那サフラン酒本舗の主屋で、右が鏝絵(こてえ)の蔵。
「機那」は、マラリアの特効薬・キニーネの原料となる「キナ」の木の当て字。
明治時代は、サフラン同様に高価な舶来品で、ブランド力を付加するために、商品
名に冠したとのこと。
中には、昔ながらの品物が展示されていて、知らないものも沢山ありましたが、
昔に戻ったようで楽しかったです。
内蔵もありました。
2階は資料室になっていて、色々なものが展示されていました。
販売当初は、薬用酒(薬)として売られていましたが、現在は、お酒(リキュール)
として販売されています。
新潟県出身の(故)三波春夫さんが、コマーシャルしていたのでしょうか・・・。
ボランティアの方が、庭や建物を、案内をしてくださるというので、参加してみま
した。
次回に、詳しく案内していただいたことを、載せたいと思います。