新潟の桜が終わった頃に、長野県高山村まで、桜を求めて訪れました。
高山村は、標高差が大きいため、桜の見頃が長いことも知られています。
山里の原風景が広がる長野県高山村ですが、村中に咲く約20本のしだれ桜の中で、
「信州高山五大桜」と称される5本の桜があります。
五大桜には、①水中のしだれ桜 ②赤和観音のしだれ桜 ③黒部のエドヒガン桜
④坪井のしだれ桜 ⑤中塩のしだれ桜 が上げられます。
長野に来たので、「信州高山五大桜」を観に行ってきました。
①水中のしだれ桜
樹齢260年、幹周4m、高さ22m、樹冠径約12m。
勢いのある大樹で、満開時には薄緋色の滝が流れ落ちるかのように咲き誇り
ます。
手入れが行き届いているのか、花付きが素晴らしいです。
寛保2年(1742)年の水害の後、屋敷神である鹿島神を祀った際に、植えた
桜と言われています。
山懐に抱かれて、ひっそりと佇むというよりは、豪奢な佇まい・・・。
感動しますねー・・・。
右に左にと、回り込んでは撮影・・・。楽しいー・・・。
水中のしだれ桜は、映画「北の零年」のオープニングに登場しています。
解る人でないと、解らないよね?と言う位の見せ方ですが、重厚感があって
素敵です。
少し高い位置からは、北アルプスや北信五岳の内、四つ(戸隠連邦、飯綱山、黒姫
山、妙高山)を望むことができるのですが、私には、どれがどの山か解りませんで
した。
②赤和観音のしだれ桜
樹高15m、樹齢200年余りで、比較的赤みの濃い桜を咲かせるとのこと。
訪れたのが遅かったのか、薄紅色の桜が咲いていました。
斜面の石垣の不安定な場所にあり、斜面にせり出すようにして凛と咲く姿に息を
のみます。
桜の木の近くには「六地蔵」が祀られています。
言い伝えによると、
ある時大きな岩石が落ちてきて、その下敷きになって里人が何人か死んで
しまった。人々は嘆き悲しんで、その御霊を弔うために、岩石の前に六地蔵
を安置したのだとのこと。
桜の木の奥にある急な坂を30m位登ると、拝殿があり、更に石段を約150段上がる
と、山の中腹に赤屋根の観音堂が建立されています。
赤和観音は400年余りの歴史を持っており、本堂は宮大工の亀原和田四郎によって
作られたとされています。お堂の隣には樹齢400年の大杉がそびえたち、信仰の場
としての荘厳な雰囲気が漂っているとのこと。今回は、登っては見ませんでした。
後で調べてみると、観世音堂は、京都の清水寺の舞台を連想させるような懸崖造り
の建物であり、巨岩の峡を利用して、穴観世音や風の神が祀られた場所もあるとの
こと。時間があるときに、ゆっくり観たいなと思いました。
写真を撮っていると、近くの茶店のおじさまが、「ここから撮ると一番きれいなん
だよ。」と教えてくださったので、そこからも撮ってみました。
観世音堂と桜、そして大巌山や大杉が一度に見れる場所でした。
桜の前には、これまた、古く、心もとない灯篭がありました。
桜も灯篭も、どこか儚げな感じがしました。
次の桜を観に行きましょう。
次回に続けます。