角田山麓にある仁箇堤から入った柿団地一角に、「天狗(てぐり)の谷」と呼ばれる
湿地帯があります。
狭い谷間の湧き水が流れる3,500㎡程の場所に、水芭蕉が自生しているとのことで
行ってみました。

新潟に住んでいても、ほとんどの人が知らない隠れた水芭蕉の自生地です。
天然記念物にも指定されています。
すぐ近くの仁箇堤には、時々訪れていますが、「天狗の谷」は、私も初めて
知りました。
解りにくい場所にあるので、何度か迷いながらも、やっと着くことが出来ま
した。道の脇に、数台停めることのできる駐車スペースを見つけて、そこに
車を停めました。

入り口には、朽ちかけた、良く読めない標識が建っていましたが、それを
目印にするとよいと思います。

標識のすぐ脇に、下へ降りる階段があります。

少し下りると、水芭蕉自生地に到着しました。
こんな所に、水芭蕉が群生しているのには、驚き、感動しました。

案内板があります。

案内板には、
ミズバショウ(水芭蕉)はサトイモ科のミズバショウ属の植物で、わが国では
本州中部以北日本海側の多雪地帯に多く、北海道、千島にも分布し、更に北の
カラフト、カムチャツカ、ウスリーにも自生している。
県内では主に落葉広葉樹林域(ブナクラス域)の湿地や山地の沢沿い、高山の湿地
に自生しているが、ここ天狗(テグリ)の谷のように常緑広葉樹林域(ヤブツバキ
クラス域)の湿地(海抜8メートル)に自生しているのは珍しい。
このミズバショウ群落は、寒冷期に新潟平野一帯に分布を広げた群落が温暖化
に伴い後退する過程でこの谷間に隔離的に残存したものと推察される。
この群落がこれまで残存できた要因は、夏でも涸れない湧水の流れと谷間周辺
に生える樹木の木陰が陽性植物の繁茂を抑えてきたからと考えられる。
このミズバショウ群落の花の季節は3月末から4月の早春であるが、初夏の明る
い水辺に咲き乱れる高原のミズバショウとは異なり、薄暗い谷間の水面に映え
る純白な仏炎苞の姿は静寂の中で幽玄な美を演出している。
と、書かれていました。
階段を下った位置から、左右に、細く広がる水芭蕉の群生を見ることが出来ます。



湧水が流れる場所に沿って、水芭蕉が咲いています。


落ち葉でふかふかした道を歩きます。

先日訪れた五泉市の「水芭蕉公園」とは、広さも水芭蕉の数も到底及びませんが、
静かで、しっとりとした雰囲気の天狗の谷の水芭蕉も素敵です。

こんな風景を独り占めできるのは、特別感があって、心が癒されます。
水の流れに沿って、奥に進みます。



すぐに行き止まりになってしまいました。


椿やコブシ(?)も咲いていて、周りの風景も楽しむことが出来ます。


足元を見ると、延齢草の群生もありましたが、これから咲くのでしょうね・・・。


ゆっくりとした時間を過ごすことが出来たので、戻ることにしました。



帰り道の柿団地の風景です。

佐渡に次ぐ、県内2番目の柿の産地である西蒲区の角田山山麓の柿団地です。
ここで育てているのは、越王(こしわ)柿と呼ばれるブランド柿で、品種は
「平核無(ひらたねなし)」です。渋柿ですが、さわし柿にしたり、干し柿に
することで、甘味の強い柿に仕上がるのが特徴です。
とってもおいしい柿です。


初めて訪れた「天狗の谷」ですが、穏やかで気持ちの良い時間を過ごすことが
出来て、うれしかったです。また訪れる場所が増えましたねー・・・。

柿団地の道を通って、久しぶりに、仁箇堤に行ってみましょう。