新潟県燕市(旧分水町)の「道の駅国上」の裏手に鎮座する神社。
「道の駅国上」には、時々、野菜や品物を買いに行くのですが、比較的新しく、出
来た酒呑童子神社(1995年建立)には行ったことがありませんでした。
どんなところか、1回くらいは訪れてみようと思い、今回、訪ねてみました。
道の駅国上の裏手に、駐車場があるので、そこに車を停めて、神社敷地内に入って
行きます。
石の橋を渡ると、小さな庭園になっています。
朝早い時間のせいか、誰もいません。
木々は、少しだけ色づいていました。
山の木々の中に、神社の塔が見えます。
石段を登ると、神社に到着です。
手前の石造りの鳥居には、「酒呑童子神社」の扁額がありました。
脇には、「縁結之神」の碑がありました。
何故?・・・。
「酒呑童子伝説」の案内板がありました。
案内板の、酒呑童子伝説によると、
その昔、桓武天皇の皇子が越後に下り、お供をしてきた否瀬善次俊綱が砂子塚に
城を築いた。
そして数代後、俊兼が子宝に恵まれなかったため、戸隠山の九頭竜権現に祈願
したところ妻が身ごもり、16ヶ月後に男児が生まれ、外道丸と名付けられた。
外道丸は大きくなるにしたがい乱暴者となり、国上寺に稚児としてあずけられた。
その後、外道丸を何より心配していた母が亡くなったことを機に、ひたすら仏道
の修行に励むようになった。
外道丸はまれにみる美男子だったため、近郷近隣の娘たちから恋文が山のように
届いたが、それを開くことなく修行に励んでいた。
ところがある日、外道丸から返事の来ないことを悲観した娘が自分の命を絶った。
そのことを知らされた外道丸が、恋文の詰まったつづらを開けると、白色の煙が
立ち昇り、外道丸は鬼の顔に変わり「酒呑童子」になってしまった。
仏道修行を捨てた外道丸は、国上山の中ほどにある断崖穴にこもり、 数々の悪行
をはたらき、里人を悩ませ、その後は、古志郡軽井沢の茨木童子や多くの無頼の
徒を従え、信州戸隠を経て ついに丹波の大江山に赴き、千丈嶽に籠ったと、伝え
られている。
という内容でした。
と言うことは、悪行を尽くしていた酒呑童子が、何故、縁結びの神と崇められてい
るのでしょう・・・。一心に、修行に励んでいた、外道丸にしてみれば、気の毒と言え
ば気の毒ですが・・・。
この神社を建立した、分水町異業種交流会によると、
酒呑童子の御霊から、異業種交流会に対して、「外道丸の頃に受けた娘さん達
の熱い想いを、今昇華させて、若いカップル達の幸せのために尽くしたい。」
という、思し召しがあったとのこと。
そのため、異業種交流会が、この神社を建立し、縁結びの神として酒呑童子を祀る
ことにしたとのこと。
会の中に、霊感の強い人でもいたのでしょうか?・・・。
『信じる者は救われる』と言うことにしておきましょう。
朱塗りの鳥居をくぐると、酒呑童子神社の祠がありました。小さいですが、これが
神社本殿なのでしょうね。
酒呑童子の絵が、飾ってあります。確かに美男子だったようですね・・・。
絵馬をかける場所に、少しだけ、絵馬が掛かっていました。
願いが叶うと良いですねー・・・。
神社脇の、五重の塔は、立派な造りです。趣があります。
五重塔の脇から、国上山に登ることが出来るようです。登山口がありました。
不思議な感じがした神社ですが、思っていたより、立派だなと思いました。
もう一度神社を見上げて、戻りましょう。
紅葉の時期には、より一層、美しく見れると思います。
初めて訪れた酒呑童子神社の散策は終了です。
おまけ:
毎年9月の最後の日曜日に、「越後くがみ山酒呑童子行列」が開催されています。
今年は、9.29に開催されたようです。
参加者がそれぞれの願いをこめて「鬼面」を創作し、当日は鬼に扮して、国上山を
練り歩き、縁結びの神「酒呑童子神社」で、満願成就を祈願するイベントです。
興味のある方、願い事のある方は、是非参加してみてはいかがでしょう。